今後について
2022年、KinKiKidsはデビュー25周年を迎えます。
たった2人でデビューしたKinKiは、11月には事務所内で最古参グループ。
これまでオリコンシングルチャートにおける「デビュー(1st)からのシングル連続1獲得作品数」と「シングル1位獲得連続年数」という誇れる記録を保持しています。
今回2021年7月21日に発売した新曲は見事オリコン1位となり、連続1位獲得作品数を43作、1位獲得連続年数を25年に更新しました。
ミリオンも過去4作、シングル売り上げ総数2000万枚間近という中で、今音楽チャートを巡る時代が変わってきています。
今までシングルが発売した際気になる事として、『CD売上が初週1位である事』があったと思います。
ギネス世界記録という誰も成し得ていない事を、KinKiKidsは1997年以来ずっと自己更新してきており、記録というものはいつか抜かれる事があるとは思いつつ、やっぱり1位はとって欲しいもの。
デビュー当時と比べると右肩下がりではありますが、近年は15~20万枚台と安定して売り上げがあります。メンバーが2人しかいないと思えば、これは大健闘といえる数字だと思っています。
今回24周年目のデビュー日に発売したシングルについて、今までには感じてこなかった思いを抱きました。それは、今後ビルボードランキングという存在感を増しているランキング分野において、KinKiKidsはどうやって渡り合っていくのだろうという思いです。
〇ビルボードランキング
ビルボードランキングとは、日本限定のオリコンランキングとは違い、世界的に指標とされているランキングになります。近年では情報番組等でもビルボードランキングを紹介する事も多く、音楽の流行を読むためには欠かせない音楽チャートになっています。
このビルボードランキングは単にCD売上だけでなく、ダウンロード・ストリーミング・Twitter・動画再生・ラジオ・ルックアップ・カラオケといった8つの部門をポイント化し、その総合をチャートとして発表しています。
〇なぜここにきてビルボードランキングなのか?
近年でもCD売上が多ければ1位となってきたビルボードですが、2021年6月よりランキング指数の改定があった事でKinKiKidsには不利な状況となりました。
CD売上に関しては元々獲得出来るポイントを減算し、瞬発的な大量の売上に対し調整が加えられていました。(例えば週間で100万枚を超えるような売上があるとそのままポイント化した際大量のポイントとなり、実態にそぐわない・一人が大量に買っているのでは?といった理由)
その基準が更に大幅に引き下げられ、おそらく10万枚を越した分は減算となってしまうという改定です。
その為、8つの指標のうちダウンロード・ストリーミングについてポイントが入らないKinKiKidsは、一番の強みであるCDセールス部門で得られるポイントが抑えられてしまうという事になります。
〇ビルボードになぜこだわるのか
オリコンランキングによるギネス記録の保持ならば、ビルボードランキングはそんなに気にしなくてもいいのではないかと思われるファンの方もいると思われます。
ただ、私はそうは思いません。
オリコンランキングもビルボードランキングも同様に重要視すべきと思っています。
ビルボードランキングは先に述べたように8つの部門からなる総合チャートです。
ビルボードランキングは売上に加え、一人せいぜい一回しか購入できないダウンロード数、一人で回数を上げるには難しい動画再生数やストリーミング数、話題性がある曲やリクエストをしなければならない放送されないラジオ、沢山の人が歌いたいと思う曲である事を測るカラオケ……そういったブームを反映したものになっています。
サブスクの時代であるこの令和において、ビルボードランキングは主流になってくると予想します。
〇KinKiKidsのビルボード成績とは
ビルボードジャパンがランキングを公開した2008年からKinKiKidsは記憶した限りずっと初週1位をとっていました。しかし、今回43作目にしてCDセールス部門こそ1位でしたが、総合チャート2位という成績となりました。これはCDセールス部門の減算と、サブスク部門が強すぎるアーティストがランキングにいたという結果だと私は思いました。
〇ビルボード総合2位の要因
これは何の予備知識のない私見です。
★CD売上
・セールスは1位!!今回は前作より1万枚減となりましたが、極端に低い数値ではなかったと思います。むしろプロモーションの少なさ、タイアップなし、SNSでの宣伝もほぼないという劣勢の中、17万枚を超えて良かったと思います。
★ダウンロード
・サブスク未解禁のKinKiKidsはもちろんポイントなし
★ストリーミング
・サブスク未解禁のKinKiKidsはもちろんポイントなし
★ラジオ放送数
・12位。ファンの皆さんの呼びかけなどもあり健闘しましたが、リクエストをし放送してもらう頻度を上げるというのは難しいという事がよく分かります。
★ルックアップ
・2位。ルックアップはCDをパソコンなどに取り込む事でカウントされる部門である為、CD購入が100%なKinKiKidsにとって強い部門ですが、なにせ前週に後輩君グループが80万枚を売り上げているため取り込む枚数も多かったとみられ、そちらに軍配が上がりました。
・15位。曲名とグループ名を呟くという活動を、集計週には皆さん意識していたと思いますが、こちらもSNS世代のファンが多い方が強いのは当たり前。でも、もう少し頑張れたかもしれないと思う部門です。(もしかしたら「アン/ペア」の表記的に上手くカウントされなかったか?)こちらもテレビ露出があれば呟かれる数も多かったんじゃなかなと悔やまれます。
★動画再生(YouTube)
動画再生部門でランキング入りするには週間で100万回再生程度ないと難しいとも言われており、
今回でいうと……
1位 2週間で2.1億回)
2位 2ヵ月で4.8億回)
3位 1週間で777万回)
4位 11ヵ月で11億回
まったく歯が立ちません……。先週発売の後輩君グループは7位でそれでも1463万回再生もあるんです。とりあえず100万回再生を目指していた私は、ちょっとどころではないくらい甘い考えだったのだなと振り返って思います。
★カラオケ
・このご時世カラオケに行くのは難しいので仕方ありませんが、ランキング外です。
〇今後どういう方向性になるのか
こればかりはファンが考えても仕方ないと思いますが、レコード会社(事務所)もきっと今後への策を練っていると思います(練っていてほしい!)
まず、オリコンランキングについて。ギネス記録を更新し続けている限り、今まで通り重要と考えられていると思います。CD売上はないよりあった方がいいのは、どちらのランキングでも変わりません。
ただ、CD売上を増やしたいのならプロモーション活動の頻度や方法はもっと考えるべきだと思います。露出が無ければ、曲を聴いてもらう機会もないのですから。
サブスクについて。時代の流れや二人の考え的にもサブスク解禁は近いと思っています。ソロでは二人とも全曲ではないにしろサブスクを解禁していますし、他のグループも限定で解禁するところが出て来ました。こちらのポイントが全く入らないというのはもったいないですし、CDを買う所まではいかない層を取り込むには解禁一択だと思います。ファンは変わらずCDとしても購入すると思うので、売り上げが減るかもしれませんが深刻な影響は出ないと私は思っています(が、事務所がどう考えるかわかりません)
ストリーミングもCDを買ってしまえば正直必要ないものですが、ストリーミング再生でもいくらかの利益がアーティストに還元されます。CDを購入しパソコンに取り込み、普段はストリーミング再生で聴くというのが一番利益を生み出す方法かなと思います。
また、公式SNSは今後絶対に必要になります。個人でもインスタを開設していますが、ぜひKinKiKids名義でインスタやTwitterアカウントが欲しい!
今回ビルボードの総合ランキング10位までの中で公式SNSを持っていないのはKinKiKidsだけでした。ジャニーズでもSNS解禁しているグループがあるのですから、早急に開設して欲しいと願うばかりです。SNSがあれば、新曲の宣伝も出来ますし、MVだって流せます。
そして、動画再生部門。こちらは難しいなと感じます。
一人がずっとループ再生しても無料会員なら1日1カウントにしかならず(ログアウト+他の動画を挟みつつ時々IPアドレスを変えるなどの小技を使えば前述の限りではありません)、沢山の人に沢山見てもらうというのは曲に対しての話題性やファン数などが大きく影響するからです。
それでも少し意識してアップロード直後に再生数を増やし、急上昇にランクインすることでファン以外の目にとまる様にするという方法で地道に頑張るしかないかなと感じます。
以上が今回ビルボード総合チャート2位という結果を受けて私が感じたことです。
オリコン1位を記録したことで、2つの連続記録を更新したことは大変素晴らしい結果だったと思います。素敵な曲を発売してくれたお二人や提供者の堂島さん、応援を一生懸命頑張ったファンの皆様に感謝したいです。
KinKiKidsは25周年を超えてもグループ活動が続いていきます。活動が続くという事は、このサブスク・SNS時代にも適応してかなくてはいけないと思っています。
気付いたら取り残されていた……では寂しいです。
プロモーション活動の頻度が増える事、また、SNS・サブスク関連の解禁を要望していきたいと思います。
そして解禁されたものについては、きちんと反応するということをしていきたいなと思います。